小田急電鉄の運転方法について

bve5での運転について
小田急電鉄ではOM-ATSという特殊な保安装置を設置しています。bve4から各社の保安装置が再現できるようになったので、当小田急データでもOM-ATSを再現することにしました。
(再公開版では、擬似的に再現しております)
OM-ATSとは、簡潔にいうと、信号手前や直下にある地上子が車輛の速度及び種別の情報を判別し、制限速度を超過していると自動的に減速させるというものです。
なお、今回は以下の2点を再現しています。

・信号無視あるいは地上子通過時の制限超過による自動減速あるいは非常停止
小田急の地上子は、信号の直下に1つ、手前に1つか2つあります。ここでは信号現示別にOM-ATSのシステムを解説していきます。
[進行信号の場合]
地上子での制限は受けませんが、第1閉塞信号の場合は注意が必要です(後述)。
[減速信号の場合]
一番手前の地上子で75km/hの照査があります。制限速度を超過していると常用ブレーキで75km/h以下まで落とします。
[注意信号の場合]
一番手前の地上子で45km/hの照査があります。制限速度を超過していると常用ブレーキで75km/h以下まで落とします。
[警戒信号の場合]
信号直下の地上子で25km/hの照査があります。制限速度を超過していると非常ブレーキがかかり非常停車します。
[停止信号の場合]
信号直下より1つ手前の地上子で18km/hの照査、信号直下の地上子で0km/hの照査があります。制限速度を超過していると非常ブレーキがかかり非常停車します。

小田急の速度照査は「点」で行われます。そのため、たとえすぐに現示がアップしたとしても、信号の制限は次の地上子を踏むまで変わりません。
なお、「一番手前の地上子」は信号より100m手前か数十メートル手前、「信号直下の地上子より1つ手前の地上子」は信号より数十メートル手前にあります。場所によってはこれらの地上子が同じこともあります。

・第1閉塞信号の最高速度の設定
場内信号や出発信号がない、つまり出発相当信号等で代用している駅の場合、場内相当信号は第1閉塞信号となります。次が停車駅の場合、この第1閉塞信号は75km/hの速度照査を行います。1km/hでも超過していると常用ブレーキで75km/h以下まで落とされます。また、急行列車として駅を通過する場合は第1閉塞信号で速度を落とす必要はありません。




・補足:カーブ制限
小田急では以下の表のような制限があります。これらのカーブ制限は通常「隠し」制限として扱われていますので、bveでも速度制限標識を出していません。また、これらの制限を超過してもOM-ATSは作動しません。
半径(m) 速度制限(km/h)
400m 75
450m 80
500m 85
600m 90
700m 95
800m 100

読売ランド前ではカーブ半径440というものがあります。この時にはどうすればよいのでしょうか。
先程のは「大まかな」制限ですので、440というのは75km〜80km(/h)の間となります。単純に計算すると、ここでの制限は"79km/h"となります。実際、小田急の運転士は80km/h近く出して運転しています。ダイヤを復旧する時には多少超過しているようにも見受けられますが…
また、25‰で制限80km/hというような、下り勾配に関する速度制限もあります。




・補足:ポイント制限
小田急線では、起終点の新宿や片瀬江ノ島、小田原のクロスポイント、他にも町田、成城学園前、相模大野の1番線への分岐など、あらゆるところでポイント制限を使用しています。大抵のポイントでは35km/h〜45km/hを目途に落としていってください。また、このようなところでは制限標識が無いのでポイントを渡る時には注意して下さい。
ちなみに、昔の柿生駅などでは、一部「逆カント」{左(右)に分岐する時は通常左に傾くべきカントの所を右(左)に傾けてしまう}が潜在しています。この時には、制限が非常にきつくなりますので(大体25km/hです)、走行時には注意して下さい。




・補足:登山線内の運転に関して
小田急線は小田原-箱根湯本間は箱根登山線に乗り入れて運転を行っております。2線は線路の軌間が異なりますが、小田原出発後に合流し、3線軌条となります。
登山線内は下り(湯本方面)40km/h、上り(小田原方面)50km/h程度を目途に運転してください。bveでは(湯本方面)50km/hを超過すると非常ブレーキがかかるようにしています。なお、ノッチは大抵2まで入れます。
また風祭駅では非常ドアコックを用いて前1輌のみ開閉を行います。これを再現するため、ある定点を通過するとその音がなる仕組みになっています。その関係で、停止位置のところに1回で停めないと不自然になってしまいます。
箱根湯本駅構内と箱根板橋駅では15km/hの速度照査を行っておりますのでオーバーしないようご注意ください。超過すると先述のとおり非常ブレーキがかかります。




・補足:非常ブレーキ動作からの復帰
万が一非常ブレーキが動作してしまった場合は、非常ブレーキを操作した後"Home"ボタンを押してATS動作を解除してください。




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